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「実際魔法使いたかったらそう願って自分を信じれば発動する」
前姫は言い切ったが、やはり疑問が浮かぶ。誰でもそう思う。
「そしたらみんな使ってるんじゃないの?」
「否」
即刻否定
「信じてるようで信じてない人間は沢山いる。そこら辺の宗教の信者はみんな神を信じている。信じているのは自分じゃない。もし宗教入ってなくても困っときには人間何かに祈るだろ?祈りの対象は自分じゃない」
「「なるほど」」
相変わらずハモったが、これで謎は解けた。
「って言うことはさ、仕鬼は自分を信じているってことだよね?
凄いね、仕鬼は」
「ええ、でも私は前姫様がいるから自分を信じれるんですよ?独りだけではできません」
「それって、どういうこと?前姫を信じてることじゃないの?」
質問を受けた仕鬼は、かわいらしい笑顔をしながら答えた。
「前姫様が…いざとなったら私が助けてやるから自分を信じろって言ったんです。だから‥私は私を信じれるんです」
その笑顔は…眩しい程に真っ直ぐだった。
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