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「ああ、早く女性である自覚を持たせないと…」
「世界が滅びる…か」
空港
午後7:00
空港には赤い色に黒い装飾の入った軍用の大きめのハリアーが降り立ち、その中から2つの怪しい影が出てきた。
「くあ~っ!やっと着いたぞ!!日本!懐かしい!」
「踊りながら叫ぶのを止めろ。さもなくば日替わりアレな刑に処すぞ」
片方の騒いでいる女性は少し茶色がかったショートヘアで、薄い青の長いワンピースで、上に白いシャツを着ていて、首には鈴のついた赤い首輪をつけている。
そしてもう片方の男性は無難な黒い髪型に、黒いGパンに黒いフリース、黒いレインコートを羽織っている。一般人の評価としては、冷めているとしか言いようがない。
「だって、久しぶりだから興奮しちゃったんだもん」
「はあ~…ったく」
2人が気の抜けるような会話をしていると、いつの間にか目の前には男がいた。
「お帰りなさいませ!」
「ああ、ところで最近の様子はどうだ?天空(あまそら)」
天空と呼ばれた者は、燕尾服を着こなして長い髪を後ろで結っている。そこらへんの人間ならすぐさま恋に落ちるような美男子だった。
「ついに蘇りました。これからどうするおつもりですか?」
「決まっている。今すぐ行く」
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