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手が届いた!!
左足を掴まれた
続いて右足を掴まれた
トイレが開いた
同時に取っ手を離してしまった
後ろを振り返れば…まるで獲物を追い詰め時のような猟師みたいな見慣れた顔が2つ…
「「涼ちゃんつ~かま~えた♪」」
「いや~!!」
20分後
厨房からいい香りが漂ってきた。
「できたぞ~。夜ご飯のキノコのクリームパスタだ」
そのふんわりとした柔らかい香りは疲れて空腹になった3人にはたまらないものだ。
最高だ。ある一点を除いては…
「確かに服のセンスがいいのは認めるけど……僕男なのに…」
薄い茶色の長いスカートと白いタートルネック、髪の毛には左に二つのヘアピンをクロスさせるようにつけている。
自分でも思うところがあって、似合うのが嬉しいような悲しいような…
「とてもいいですよ?落ち着いた雰囲気を出しています」
「似合う!!もういつもそういう服着てなさい」
女性陣(と言っても二人しかいない)はバリバリに誉めまくってくる。
続いて男性陣(一人しかいない)…
「おっ!可愛い服着てきたな。一回抱きしめておこう」
ギュッ
男に抱きしめられるのは不本意だ。どうせなら僕がレイちゃんを抱きしめたい。
「抱きしめないで下さい、ご飯食べましょう(棒読み)」
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