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「~♪」
「美味しい」
「前姫ってこんな料理上手だったの?あっちじゃあんたの家から朝昼夕飯の時間には変な臭いがするので有名だったのに…あれ?たしか臭いで倒れた人がいてニュースになったわよね?」
順番に仕鬼、僕、レイちゃんの反応である。
「ああ、仕鬼を育てるときに腕を上げた。あっちで作ってたものじゃあとてもじゃないが人は育てられないんでな」
僕は嗅いだことないけど、倒れる人がでるような殺人的な腕をよくここまで上げたもんだ。
「あれ?たしか仕鬼を拾ったのが仕鬼が小学一年のときだよね?」
でもおかしいことに気づいた。今さっきの前姫の言葉が引っかかるのだ。
「ああ、そうだが?それがどうかしたか?」
「今までの会話でも矛盾してると思ってたんだけど、なんで僕たちと一緒に高校通ってるの?明らかに年齢おかしくない?」
その質問に首を傾げたのは僕とレイちゃんだけだった。
「…ああ、そのことか。それなら色々事情があってな。食事時に話すようなことじゃない。また今度だ」
前姫は質問に顔をしかめていた。
その複雑な顔は、質問してはいけないような…そんな雰囲気を感じさせた。
「さあ、冷めないうちに食べよう。」
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