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あいつ
「はぁー?何言ってんの!? 誰が、こんな奴とっ……」
「ん? 俺、結構お前のこと、好きだよ?」
大げさ過ぎるほどに否定した私を横目に、
軽々しく、あいつはこういうことを……。
何気なく、さらりと、
好きなんて言う。
あたしの気も知らないで。
あたしの気を知らないから?
怒ってか、恥ずかしくてか、彼女の顔は真っ赤に染まる。
……知ったらどうなるのかな?
普通に喋れなくなっちゃうのかな?
だったら、このままでいい。
このまま、仲良く。
友達でもいい。
あいつの側で、
笑ってたいんだ。
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