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「お前は醜いっ!」
王女は大声で怒鳴った。
宮廷の召し使い達の、唖然とした視線が王女に集まる。
王女は、階段の上のいかつい装飾がなされた王座に、ずっしりと傲慢に腰を据えていた。
つり目ががちな目は、より鋭くなっていて、普段は凛としている顔立ちも、今は酷く歪んでいる。
うららかな午後の日差し、さえずり合う小鳥。
そしてその空間を打ち砕く、王女の声。
王女が大声をあげた相手は、王女に仕える召し使いだった。
「お前は世界で一番醜い」
今度は、その召し使いに言い聞かせるように、怒りを鎮めるように穏やかに言った。
王女の罵声を浴びた召し使いは、肩身狭そうに、ひざまずく。
その召し使いの被っている面は、情けないくらい汚れていた。
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