† Doll †

4/9
前へ
/110ページ
次へ
この王女は、大国を修める王の娘だった。 誰もが頭を上げる事が出来ない、王女。 実際には王女では無く、姫という地位なのだが、我が儘な王女の願いで、姫では無く《王女》と呼ばれるようになったのだ。 「不愉快だ。死ね」 王女が淡々と、面を被った召し使いに言う。 感情なんてひとかけらもない。 いつもの王女の我が儘。 他の召し使いは、呆れ半分に、しかし不安気に成り行きを見守っていた。  
/110ページ

最初のコメントを投稿しよう!

572人が本棚に入れています
本棚に追加