† Doll †

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案の定、隣国は激怒した。 いや、当たり前だろう。 隣国の王子は、容姿端麗とは言えないが、国民からは愛されていた。 丁寧な物腰、知的な喋り方、国のために尽くす隣国の王子は、国民から愛されて当然だと言っても過言ではない。 王女とは、真逆であった。 容姿は美しかった王女だが、王子が持っている全てを持っていなかった。 その国民から愛されていた王子が、この国の王女に、信じられない程の侮辱を受けたのだ。 国民が黙ってる訳が、無い。 怒り狂った隣国。 しばらくは、この国の人間は近付けなかった程だった。 そしてその事件をきっかけに、隣国も、この国の国民も、王女へ嫌気が差し、日々不満を溜めるようになっていくのだった。  
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