現実、そして始まり。

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『そ、そうだよな!携帯携帯っと。』 ようやく現状に恐怖したのだろう、震える手で雄二が携帯を開いたその時・・・ 携帯からけたたましい警告音にも似た音が鳴り響く! 俺達は一斉に携帯を見てディスプレイを確認した。現在地の中央公園の周囲に赤い点が2つ。吉田の顔が青ざめそして雄二が叫んだ! 『だめだ響!ログアウトできねぇ!』 なんだって!? 『嘘!?』 しかし必死に雄二は訴え続ける。 『ダメなんだ!さっきから何回やってもエラーになる!』 携帯をみると2つの赤い点が公園の東西に別れた。 つまりそういう事だ。 『挟まれた・・・のか?』 『まじかよ!どうするんだ!?』 慌てふためく雄二、あぁ・・・連れがヘタレで助かるぜ、お陰で俺が冷静になれたじゃねぇか・・・よし! 『吉田はトイレに!しっかりしろ雄二!こんな・・・認めちゃいないが向こうはやるつもりだ!』 『で、でもよ!』 食い下がる雄二、だが時間に余裕はそれほどない。 『あーもうわかったから!吉田と一緒にトイレに隠れてろ!』 『おま、お前は!?』 『一応話合いまでは持っていってみる。それで無理ならやるしかないだろ?』 だよな、なんとか・・・なんとかしなきゃな。 『おい!殺す気かよ!』 『変な勘ぐりいれんな!人を殺すなんてまっぴらだ!』 携帯を見ると赤い点が2つ東西から公園に侵入した。く・・・待っちゃくれねーか・・・。 『雄二、早く隠れろ。』 心配してくれてるんだろう、しぶしぶだが雄二は吉田を連れてトイレに隠れた。このマップは建造物の形はわかるが中まではわからないらしい、これで雄二達がトイレに隠れたのはわからないだろう。 息を吸い込み呼吸を整える。      落ち着け響!  俺がトチれば二人が危ない! やがて左右から人の気配を感じた。右の植木の影・・・武器は剣か?左は・・・だめだ、暗くてわからない。 やがてジリジリと二人が左右から迫ってくるのがわかる。 どうする?呼び掛けてみるか?事情を説明するためだ。いきなり発砲はまずいよな。 そうだな、まずは呼び掛けよう。
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