現実、そして始まり。

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俺がこの人の立場ならどうする? この人のように復讐するか? それとも絶望にやられて自殺するか? そんな事考えるのもごめんだぜ! あんな地獄はまっぴらごめんだ! 『アキラさん!』 俺はハードケースから武器を取り出し切っ先を相手のにむけた。 『俺は・・・あんたを止める!』 『ガキがぁ!!』 アキラは槍を横凪ぎに払ってきた!俺はそれを剣で牽制する、弾いた時アキラの内側に隙ができた俺はそのまま剣先をアキラに向け引き金を・・・ ━俺はこの人を殺すのか?    俺の家族を奪った       アイツらの様に?━ 躊躇った一瞬アキラが動いた。 『死ねぇぇぇぇ!』 弾かれた槍を引き戻しそのまま振り下ろす。その時俺の体は恐怖から強張り引き金を指に掛けたまま。ただ一瞬、その瞬間の俺の思考に今までの記憶が流れ・・・人はこれを走馬灯と呼ぶのだろう。そしてそれが映した忌まわしき【炎】の記憶。 くそ・・・死んでたまるかよ! 無意識に願ったその言葉の意味、何故か耳が痛い・・・全身はカタカタと震え肺は酸素を欲した。 やがて目を開けた時にはアキラと呼ばれていた人間の抜け殻とその場に広がる深紅の液体だけが残っていた。
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