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状況を把握するためにハードケースを持ち家を出て約束の中央公園へ向かう。
途中携帯を開きタウンのページを開いた。地図に赤い点が現在地にある。つまりこの点は俺なのだ。カーソルを中央公園に合わせる。すると約束の場所に赤い点が1つ。検索するとサヤカとアバター名がでた。どうやらもう待っているようだ。
少し早歩き気味で公園に向かう、すると公園の前で超絶ご機嫌な雄二と鉢合わせた。
『よう。』
『うっす!!早いな。』
元気一杯だなテメェ・・・しかし吉田待たせるのもな。
『吉田はもう付いてるみたいだぜ。』
『知ってる、メールきた。』
そして中央公園へと向かい公園前に立っていた吉田と合流する。しかしどうしたのか吉田はオドオドしていた。
『はろー!サーヤカちゃん!』
自重しやがれクソボケ。
『悪い、待たせたな。』
声を掛けるとホッとした顔して少し落ち着いた様子を見せた。
なんせもう夜の10時を過ぎている。一人なら不安だろう。
だが吉田が口にしたのは・・・
『あの・・・ね?これホントにゲーム・・・だよね?』
『あったりまえじゃん!俺も予想以上にリアル過ぎてびっくりしたけどな。』
呑気に答える雄二、しかし
『ちがくて・・・あの・・・私さっき道で転んだんだ・・・そしたら普通に痛くて・・・』
『・・・はい?』
その話を聞いて思い出した頬の痛み。
『雄二、俺もさっき夢かとおもって自分の顔叩いた。普通に痛覚はある。』
『マジか!?』
雄二は自分の頬をバカみてぇに叩きだし・・・
『マジ痛いって!てかリアル過ぎだろ!』
そして・・・
『あの!これはサバイバルゲームだよね?今から戦ったりするんだよね?銃とか刃物とかあるんだよね!?』
重くのし掛かる吉田の一言、目尻に涙を溜め内に秘めた不安を吐き出した。
『・・・まじかよ。』
唖然とする雄二、確かにバカげてる、こんなの付き合う必要ねーって。
『やめよう。現実【リアル】同然のこの状況で殺し合えってか?やってられるかよ!』
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