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茜は、稽古の和から外れ、道場の隅で埋くまる正樹に、
「どうしたの[?]お腹が痛いの[?]」と、声を掛けた。
「・・・」
「ねえ…[?]」
「…あのね、じいちゃんが怖いの😭」
「先生が怖いの[?]」
「うん…😭」
「なんで怖いの[?]」と、優しく正樹の返事を聞く茜、
「じいちゃんが、畳みに転がすの😭」と、また泣き出した。
「茜が、痛くない方法を教えてあげる😌」と、正樹の手を引いて戻ると、
「見ててね❗😌」と、正樹に前回り受け身をやってみせた。
上手に回る茜を見た正樹は、自分も茜の真似をして、ユックリと転がった。
すると、全く痛みもなく、『クルン』と回れた事に驚き、
茜の方に振り返り、『春の木漏れ日』のような笑顔を茜に向けて、
「本当だ~❗😱凄いね😌」と驚いた。
その瞬間、茜は『一目惚れ』と云う魔法に掛かかってしまった。
それからしばらくすると、親戚の結婚式に、茜や正樹達が出席する機会があったのだが、
新郎新婦が、教会で永遠の愛を誓い、キスを交わした後に、
「私もマー君のお嫁さんになる❗😌」と、正樹を連れて教会の祭壇の前に行き、
正樹に可愛いキスをしたのだった。
それ以来、茜は正樹の嫁として、親戚一同に認知され、
森壟家でも、『将来は、茜が正樹の嫁』になると、定められてしまった感がある、
『押しかけ女房』幼なじみ版だった。
従って茜は、正樹と二人きりになると、やたらとベタベタする…
正樹も決して茜が嫌いではなく、むしろ『好き』という気持ちが大きいのだが、
思春期の正樹にとっては、茜が示す過激な愛情表現が、恥ずかしいのである、
正樹が、茜を見ないようにして本を読んでいると、
「マー君❤」と、茜が正樹の頬っぺたを突く、
「・・・」
ツンツン…
ツンツン…
「もう❗😔」と正樹が振り向くと、
『チュッ❗』と唇にキスをされ、
「マー君❤誕生日おめでとう❗😍」と、茜の照れた笑顔があった。
「ありがとう…😍」
「何、照れてるのョ~❤」
「イヤ…😍」
「もう😍こっちまで恥ずかしくなるじゃない❗😣」
「イヤ、茜が唇にキスするから…😍」
「何いってるの~😌前は毎日、正樹の唇にキスしてたじゃない❗😍」
確かに…、まだ何も判らない子供の頃は、
毎日、茜のキス攻めを受けてた時期もあったが、
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