第3章 流れゆく時間

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家に着いた私は物置に自転車をしまい、重たい足取りで玄関へ向かった。   ピンポーン     ピンポーン       ………。         ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン…       何故だ、何故誰も出ない。私は激昂した。   すると、ドアに紙切れが貼ってあるのを見つけた。       「ほか弁買ってきます。すぐ帰るから鍵なかったとしても我慢してね☆         母さんより」             寒い。寒すぎる。 ほか弁はいつも地味に時間がかかるではないか…。許せん。私は携帯を取り出して、母に文句のメールを送った。     「からあげ弁当!」     五分もしない内に返信が来た。       「のりべん😁」       …私は絶叫した。なんだその絵文字は。普段使わないくせに。 そして母は帰ってきた。 「タルタルソースあげるから、許して!」 そういう問題じゃない。   私の食事が、間もなく始まる…。
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