プロローグ

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ここにいるの? そこにあるのはただの肉。数分前には息をして心臓が脈打っていたとしても、頭から脳漿を撒き散らして血が抜けきり、あとは腐敗するのを待つだけのそれは、スーパーで売られているバラ肉と大差はない。 私は無意識のうちに手で握っていた包丁を放した。                  そっか… 思い出した。私が殺したんだ。
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