ヘッドライト

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受話器の向こうでコロッタ君は当時付き合っていた彼女に30分で帰るから少し出掛けてもいいか?みたいな確認をしているみたいだったわ。 申し訳ない気持ちでいっぱいだったけど、この日頼れる人が彼しかいなかったから来てくれるのを待った。 コロッタ君は電話を切ってから、5分くらいで来てくれた。 蛍光灯を見た途端、彼は私に冷たく言ったわ コロッタ「紐つけただけで蛍光灯直ると思ってるの?こんなに焦げてるのに?」 私「え…?」 その後、彼は私に、ヒューズが飛んだらどうだとかなんとか色々言っていたけれど、私には理解出来ない内容ばかりだった。 辛うじて、蛍光灯は今日は直らないことだけはなんとなく理解できたわ。 絶望的になる私に彼は釣りに使う頭から被るタイプのライト(懐中電灯?)を差し出して笑顔でいい放ったわよ! コロッタ「大晦日に電気無しで過ごすのは可哀想だと思ってこれもってきてあげたよ」 私の部屋のドアノブに引っ掛かけてさっさと帰ろうとするコロッタに唖然としてあたしは訊ねたわ。
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