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「暇だなぁ…」天気がよくて、気温は30℃
暑いのが苦手な春花(さくら)は、海岸線を車で走り、あまり人のいない駐車場に止めて、砂浜を歩いていた
時々吹く浜風が、少し心地良い。
「髪伸びたなぁ。そろそろ切ろうかな」と、なびく髪を押さえながら、考えている時、メールの着信音が聞こえる。
―どこでなにしてんの?
綾香
綾香だ。久し振りだな。連絡よこしてくるってことは、また彼氏と別れたのかな?なんて思いながら
―海で、まったりしてる(笑)
春花
と返信してみる。
―あはは😃行ってもいい?
綾香
―こいこいっ😁👍
春花
近所だから、来るの早いな。
「いよっ!久し振りだね。暇人」笑いながら綾香が来た
「お前もな」「うるせっ」まぁ、お互い暇人なんだなと思いながら、近くのコンクリの場所を見つけて、そこに座った。
「最近どうさ?」と綾香が春花の顔を覗き込む。
「どうって…この行動を見たらわかるべさ」綾香は春花と高校ん時からの友達、独りの時と彼氏がいる時の生活が違う事は綾香はよく知ってる。
ま、お互いそうなんだけどね。
綾香は少し間を置いてから「んだぁなぁ……誰かいないの?」
春花は、少し考えた。
いなくはないが…どうなんだろうなぁ…微妙だし
その様子に気付いた綾香「あっ!誰かいるな?その様子だと彼氏じゃないな」
「綾香、するどいな」
考えてる間が、気付かせてしまったんだな。
「春花は彼氏ができたら、1人でいきなり出掛けたりしなくなるだろ。で、好きな男いないなら即答するだろうし」
やっぱり、誰でもわかるか。
「まぁ…ね…微妙なんだよな。でも、私は本気で好きなんだよね」
「そうなんだ。でも、よかったよ。やっと好きな人できたんだね。」
春花は、5年間一緒にいた彼と別れてから、彼氏はできても、好きになっても長続きせず、もって3カ月位。
春花自身、もう二度と気が狂いそうになる程誰かを好きになる事なんてないんだろうな…と思っていたが、最近どうしていいかわからなくなるくらい、辛くなったり、ちょっとした事で嬉しかったりできる相手を見つけたのだ。
片思いな分、自信を持てないものだから、結構辛い。
でも、それだけ好きなんだなと、嬉しく感じたりもする。
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