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綾香と久し振りに遊んでから、休みの合う日はよく遊ぶようになった。
♪♪♪♪♪
携帯の着信が鳴る。綾香だ。もう朝?春花は、眠い目を擦りながら、電話に出る。
「もしもーし」
「………」綾香の返事がない。「綾香?」「…さ…くら…」綾香が泣いてる?普段気の強い綾香、めったな事では泣かないんだが、それが泣いてる。
「綾香、どうした?」
返事がない。「今どこ?今から行く」「…家」「わかった。今から行くから」春花は、すでに着替えながら、話をしてすぐ家を出て綾香の家まで車を走らせる。
家に着いた。鍵が開いてる。部屋は、真っ暗だ。「綾香、入るよ。」部屋のドアを開けた途端、綾香が泣きついてきた。
とりあえず、何も聞かずに泣き終わるまで抱きしめた。
一時間位このままだっただろうか。綾香の泣き声も落ち着いてきた。
涙を拭いながら綾香が「突然ごめんね」
「いや、別にいいさ。何かあったんか?」
少し沈黙があったが、静かに綾香が口を開いた。
「今日買い物に行ったらさ、和哉見かけたんだぁ…」「声掛けたの?」「かけようと思ったら……女が……多分新しい彼女だな…」「そっか」言葉が見付からない。
「私から振ったのにさぁ……こないだまでは、アイツの隣には、私がいたんだよな…帰って来てからもさ、あそこにアイツ座っていてさとか、布団に入ってもさ、隣でイビキかいて寝てないんだよ…もう、戻れないんだよね…」綾香は、そう言いながら、再び涙を流し始めた。そして春花に「ごめんね。こんな時間に呼び出しちゃってさ」
「何言ってるのさ。気にしないで。それより、今日はうちに来るかい?」「え?いいよ。大丈夫だよ」綾香は、すぐ遠慮する。「綾香。こういう時位甘えなさい。1人で大丈夫そうな顔してないよ」綾香は黙り込んだ。そして「ありがとう。春花」「いいって事よ。友達なんだから。」
春花は綾香を乗せて、部屋に戻り、布団をもう一枚敷いて眠りについた。
多分綾香は、この日横にはなっていても、眠ってはいなかっただろうけど…
綾香が泊まりに来てから、一週間位経ち……
寝泊まりには来るが、最近来るのが遅い。
夜仕事してるといっても、春花が仕事している店と変わらない時間に終わっているはず…いつもなら、その日の出来事を話してくれるんだけど、あまり話をしなくなった。
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