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―数十分後―
「あれ?なかなか下に降りて来ないわね?……まさか……」
飲んでいたコーヒーをテーブルの上に置いて急いで二階へ登って行った。
「チェリ‼」
勢い良くドアを開けた母はまた呆れ顔になった。
ドアの向こうの部屋のベッドでチェリはぐっすりと寝ていたのだ。
母はベッドに近付き「コラー❗チェリ‼起きなさい‼」とチェリの体を大きく揺すった。
チェリは迷惑そうな顔をして起きた。
「ん?何よ?お母さん?」
「何よじゃないわよ。いつまで寝てる気よ?」
「むぅ……。わかった。起きるよぉ」
ベッドから降りようとしたら布団につまづいて顔から降りた。
「おドジ」と母は呟いた。
「あはは……」と笑いながら起き上がった。
母は心配そうに見る。
「大丈夫?」
「鼻、ぶつけちゃった…。痛い……」
ちょっと涙目になりながら鼻を擦った。
「鼻血は出てないから大丈夫よ」
母は優しい口調で言った。
「う~~~」
鼻血は出てなくても痛いモノは痛いのよぉぉ
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