過去-そして現在<イマ>へⅠ

7/11
前へ
/61ページ
次へ
  ゼクシア「…それで?」 ガイア「はい?」 ゼクシア「…ナンバー5、ガイア… 貴女のナンバーと名前はわかったわ。………それで、用件は何?」 ゼクシアは、彼女に対して振り返るそぶりも見せず…背を向けた、そのままの状態で問い掛ける。 気にせず、ガイアは口を開く。 ガイア「………黙っていても、どうせは無意味な事でしょうから………単刀直入にお話し申し上げます。………実は私、"組織の元ナンバー3、ゼクシアの首を跳ねるように"と………組織のほうから………ゼクシアさん、貴女を粛清せよとの命を頂いているんです」 衝撃の一言だった。 ………が、当のゼクシアはと言えば、彼女の一言に対し、たいした反応は見せず………逆に平然とした様子で、再び口を開いた。 ゼクシア「………そう、貴女があの……………そろそろ、来る頃だと思ってた。…正直、待ちくたびれたよ…………… "首狩りの戦乙女<ヴァルキリー>"」 ガイア「…あら、 ご存知でしたか。私の事…」 ガイアは、その笑みを保ちつつも少し驚いた様子で言葉を返す。 ゼクシア「"首狩りの戦乙女" …別名、"粛清者"。元来、47人いる戦士のうち、組織に最も忠実、かつ相応の実力を持ち合わせている者にのみ与えられる"特別な"通り名………その名の通り、首狩り…すなわち、仲間の粛清の為だけに存在する女戦士である事を示す………」 質問に対し淡々と答えるゼクシア。 当のガイアはと言えば、そんな彼女に対し、感心の声を上げた。 ガイア「…よくご存知で」 ゼクシア「"戦乙女"制度は、私がまだ、組織の訓練生だった頃から存在していたものだから………当然と言えば当然かな」 ガイア「…そうですか…」 ガイアはそう呟くと、背中に吊された大剣をゆっくりと抜き放ち………それを、静かに構えた。 . . .
/61ページ

最初のコメントを投稿しよう!

77人が本棚に入れています
本棚に追加