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この日も、子ども達はいつもの神社で『かくれんぼ』をして楽しんでいた。 樹齢千年は越えている巨大な御神木の下で、4人の子ども達はじゃんけんを始める。 「「じゃ~んけ~ん…」」 全員が大きく腕を振り上げ、「「ぽん!!」」と同時に思い思いの形を作って一斉に手を振り下ろした。 チョキが4つに対し、パーが1つ。 回りの視線が一斉にパーを出した子どもへと集まった。 少年1「わぁ~い!オニけって~い♪」 少女1「またリュウくんがオニね☆」 リュウ「ええ!?また俺かよぉ?」 少年2「はいはい。オニはさっさと数える!!」 キャッキャッと楽しそうにはしゃぐ子ども達。 リュウ「ちぇっ…じゃあ行くぞ~~~!!」 リュウと呼ばれた少年は、渋々と御神木に腕を置き、目を閉じて数を数え始めた。 「きゃあ―♪」 「隠れるぞぉ!!」 子ども達は楽しそうに、御神木から散っていく。 リュウ「………なな~つ!………やぁ~っつ!………」 ―…あれ?……何かオカシイ気がする………… 小さな疑問を胸に抱きながらも、リュウはゆっくりと数を数え続けた………。
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