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小雨の降る中、青年は目を覚ます。
「ふぁ~、・・・もう見ないと思っていたんだがな」
目覚めの悪い頭を掻きながら立ち上がる
見渡す限り何も無い草原に一人、立っている、年のころ17~18ぐらい黒色の癖の強い髪、背は高く見える、服は黒色の半袖のTシャツ、その上に袖の無いジャケット、下はジーンズを着ている
「また置いてかれたか」
焦る事も無く、静かに呟いた。もう一度周りを見渡すが何も見えない、ただ一筋の道が有るだけ
ふと何かが潰れた感触が手に広がる湿った紙が一枚貼り付いてきた
「起きないから置いて行きます、後頑張ってね🎵」
「・・・・・・」
地平線を見つめたまま溜め息を一つ、空を見上げた
微かに降る雨で顔が濡れるが気にしたそぶりを見せない。
「・・・歩こう」
青年は呟き、道なりに歩き始める、小雨は止む気配は無さそうだ少しづつ服が湿り始める。日射しはあるが暑いというにはまだ早く肌寒い季節の雨は冷たいが気にすることも無く
緩やかにしかし確実に歩み行く、瞳は前を向いてるが何も写していないただ漠然と前を見ていた、進む事が一つの作業かのように、しばらくして突然青年は立ち止まった、
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