六章、修羅

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「あ、月明さん」     「どうも」     依頼は黒幕となる人物が、何者かによって殺害されて幕を閉じた     誰が殺ったのか、それは解らない       いろいろ調べた結果、カルマはとっくにこの星を出てどこかに向かったらしい     「仕事も終わりましたし、船の修理を完了しました………私達もまた別の依頼を探そうと思います」     そうですか、御別れですねと呟き、フィナはうつ向く     「ええ、そうなりますね」     月明は一息ついてから、ひとつのメモを取り出してフィナに渡した     「…………これは?」     「私の知り合いの中で、もっとも信頼出来る者の連絡先ですよ、聞いた事くらいあるでしょう?宇宙の秩序を守る組織、『ジャスティス・ソウル』の人物の連絡先です」     それを聞いて、フィナは笑った       「その、ジャスティス・ソウルの方から、貴殿方黒勇の翼の事を聞いたんですよ………凄く頼りになるって」     ほう、と月明は呟く     「それは、どのような方でしたか?」     えっとですね、とフィナは少し考えてからいった     燃える様な紅い髪をしてとっても長い刀を持った男の人でした、と
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