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多分、自分の仕事だったにも関わらず、面倒臭くなって仕事を投げ出したのだろうと月明は考える
メルトはそういう男だ
あんなのでも元は上司だったのだが、月明にはメルトを敬うというおぞましい事は、死んだって出来ない
紅髪で異様に長い刀、黒勇の翼に仕事を回す男、メルト意外には考えられない
ちなみに、フィナに渡したメモに書いてある連絡先は、メルトのではない
正直な話し、月明はなんだかんだでメルトの事は信頼しているだろう
しかし、素直に信用する事は出来ず、別の者の連絡先を教えたのだ
真面目で正義感が強く、メルトとは同格の地位に人物で信用出来る
まぁ、これで本格的にこの仕事も終りだなと月明は思った
余談だが、壺が割れてしまった事がバレたが、その責任はカルマに押し付けられた
流石に身に覚えのない罪をなすりつけられた事を知ったら、カルマも顔をしかめたかもしれない
「……………しかし」
あの執事の男は、カルマに殺されたのではないかと月明は考えた
証拠が無い為に、直感でしかないが………
それになんのメリットがあったのか、不明だが、そんな気がしてならない
まぁ、どうでもいい事だな
「しかし、あのカルマという男…………いずれ、また会う事になるかもしれませんね」
―――――――――六章、完
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