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「なによ、これ?」
ミキアは怪訝そうな顔付きで呟く
「おや、知りませんでしたか?学生服ですよ」
月明の返答を聞いて、ミキアは溜め息をついた
「それは知ってる、これをあたしに見せて、どうしろってわけ?」
月明はニッコリと微笑む
「最近ここいらで殺人事件が起きているそうなのですよ、そして、この学生服の高校の人間が犯人という噂があるんです、それを調査しろとの依頼です」
それを聞いて、ミキアはふぅ~んと呟く
「それで、あたしにそれ着て学生の真似事しろって事なの?」
「理解が早くて助かりますね、あちらの教師の方には話しはつけてありますので、潜入調査をお願いします」
あからさまに嫌そうな顔をしているミキアを見ながら、月明は優雅に微笑む
「ミキアさんが見た目の年齢的にもうってつけなんですよ、長凰はまだ完治してませんしね、つまり、頼りになるのはミキアさんなのです、やってくれませんか?」
ミキアは不愉快そうに眉をひそめていたが、少し考えて結論を出した
「…………仕方ないわね」
それを聞いて、月明は微笑んだ
「それは助かります!二言は無いですね?では、刹那さんと一緒に調査お願いしました」
「はいはい、刹那ね?…………刹那?……ちょ、月明っ」
月明はニッコリと笑って、部屋を出ていった
ミキアに異論を挟ませる事無く。
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