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先輩の名は康介。みんなには「康ちゃん」と呼ばれているようだ。
もちろん初日。楽器などは持っていない。1年生は何の楽器を演奏したいか、決めなければいけない
誰かが甘い声で「康介先輩はぁボーカルとギター担当ですよねッ」と話かけている。
それを聞いたわたしはすかさず手を挙げる
「はーい、わたしギターやりたいデぇス」
そう、動機は単純な事。
毎日康介先輩にレッスンを受けられる。
あまりにもギター希望者が多く、3台しかないギターを順番に使い、練習した
わたしの番。わざとわからないふりをすると、困ったような顔をしながら、わたしを抱き抱えるように後ろにまわった。指をわたしの上からそっと添え一緒に弾き始めた。
もう思考がついていかない
硬直したままワンフレーズ弾き終わった
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