太陽が沈む頃に

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年に一度の夏祭り。 まだ小さい花火を僕は背中に乗せていた カラン コロン カラン コロン 僕の履いている下駄が長い神社の石段と共に音を奏でている 石段を上りきったとき僕は空を指して言った 「花火。空を見てごらん?」 ヒューっ パーン 花火が大きな音で空へと昇り、綺麗に咲いては散っていく 「綺麗…」 花火は初めて見る打ち上げ花火に見とれていた ふと足元を見ると花火と同い年ぐらいの男の子が花火を見て笑っているのに気がついた。 僕は花華との出会いを思い出して笑った 「じーじ。どしたの?」 花火に『なんでもないよ』と言うと僕はまた空を見上げた
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