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「出来たーっ!!」
まだ夜が明けて間もない頃、家の台所で叫んで、親に朝っぱらからうるさいと怒られたけど、それも些細な事。
遠野くんとの距離をグッと縮める事が出来る、幻のアイテムの完成にテンションが上がらないわけがない。
料理なんてろくにやった事無いから、ほとんどがスーパーで買った冷凍物だけど…
「でもお米は私が炊いたーっ!!」
米と水入れてスイッチ入れるだけじゃない、という母のツッコミを場外にまで打ち返して、そのアイテムを持って自分の部屋に帰る。
「あードキドキするなぁ…ドキドキすぎるなぁ…。」
密かに隠し撮りした遠野くんの待受画面の携帯を胸に抱き、私はベッドの上で、渡す時のシミュレーションを開始した…。
そして…
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