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「あれ?いない…。」
見回すと割烹着を来た女の人に連れて行かれ、教室を出ていく遠野くんの姿が…。
「ちょ…何で!?」
慌てて追いかけたものの、足が早くて見失わないのがやっと…気付けば中庭まで出ていました。
そこにはまたまたあり得ない光景が…。
白いマットが敷かれたテーブルに椅子…デパートとかの高そうな家具売り場で見た事があるようなテーブルセット…と、そこに座らされる遠野くん。
反対側の席には長い黒髪の女性が座って、何やら遠野くんと話を始めました。
とっさに草むらに身を隠し話を聞く私。
「兄さん、昨日用意した昼食ですが…ちゃんと食べたのですか?」
「いや…まぁ食べたけど…。」
そういって目を逸らす遠野くん。
「少し摘んだだけでしょう?大半はご学友の方々が食べたようじゃないですか。」
「え…なんで知って……はぁ…琥珀さん、見てたのか。」
「秋葉様のいいつけですから。」
琥珀さんと呼ばれた、割烹着の女性が笑顔でそう言う。
「それより兄さん、どうしてちゃんと食べないんです!!」
黒髪の女性が声を荒げて言う…。
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