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しましまの猫
ばふんっと、オレはなにか柔らかいものの上に着地した。
体が弾むと同時に紫色の粉がオレを包む。
「ぅ、げほっ…なんだこれ…」
手で粉を払い、自分の足元を見て驚いた。
慌ててその上から飛び降りる。
オレの落ちた所は、なんとも毒々しい色合いの、どでかいキノコの上だった。
紫に黄色い斑点や赤にピンクの縞模様など、ありとあらゆる色合いの、オレの身長よりでかいキノコがところ狭しと密集している。
「…なんだ…これ…」
辺りには見たこともない木が生えていて、空を隠すように生い茂った葉っぱの間から、細い光が幾筋か地面に降り注いでいた。
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