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家から徒歩20分で駅。そこから、電車で10分。降りてまた徒歩5分が僕の通う学校までの道のり。
私立林原学園中等部を首席で入学した。
自分の力だけで入ったのではない。
小学高高学年より通う塾のお陰だったりする。
気がつけば、目の前に学園。
今日も今日で頑張ろう。
「藤原くん、おはよう」
「おはよう」
毎朝決まって、女子に挨拶される。
なんだか面倒だけど、いつもされるせいなのか習慣になっている。
笑顔で接すれば、女子は喜ぶ。
なぜか知らないけど、喜ぶ。
僕の本当を知らない馬鹿な女子生徒。
学校での生活は普通だ。
体育と集会は嫌いだ。
学校の授業が全て終わった。
「藤原くん。またね~」
朝と同じく、女子に挨拶される。
帰りもすっかり習慣になっている。
だから、僕も挨拶をする。
「さよなら」
アイツがいなくなってから、挨拶や言葉を交わすことが億劫になった。
出来たら、最低限の人にしか会いたくない。
なんだか、暗い性格になったな……。
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