1269人が本棚に入れています
本棚に追加
それから次の日も、俺は変わらず普通に過ごした。
「じゃあ、タク?気をつけて帰るのよ?」
「うん、それじゃあ。今度は香穂も連れてくるよ」
そう言って別れた。
“香穂も連れてくるよ”
なんて言ったけど……
そんな日が来るのかな、なんて思った。
兄妹ではない。
血が繋がっていないと知って……
これから先、顔を会わせる時、
また香穂の事を欲しくなっちゃうんじゃないのかって
そう思った。
俺は今まで通りに兄貴として
イイお兄ちゃんとして
接してあげられるのかな……?
俺の心の中は複雑だった。
最初のコメントを投稿しよう!