第7章

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それから次の日も、俺は変わらず普通に過ごした。 「じゃあ、タク?気をつけて帰るのよ?」 「うん、それじゃあ。今度は香穂も連れてくるよ」 そう言って別れた。 “香穂も連れてくるよ” なんて言ったけど…… そんな日が来るのかな、なんて思った。 兄妹ではない。 血が繋がっていないと知って…… これから先、顔を会わせる時、 また香穂の事を欲しくなっちゃうんじゃないのかって そう思った。 俺は今まで通りに兄貴として イイお兄ちゃんとして 接してあげられるのかな……? 俺の心の中は複雑だった。
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