天才少女

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少女の周りには多数の研究資料と、有名な科学者による論文が散乱している。 「あとは明日の朝まで継続的な魔力供給を続けていけば、結果を残せる筈です。」 手元の魔法瓶の底を、机に記載した魔法陣に合わせるオリビエ。 同時に、自らの魔力を目の前の2つに流し始める。 「そうですか………。では、この研究室は空けときます。私も当直室で寝泊まりしますから、何かあれば呼んで下さい。」 ノリスはそう言うと、オリビエに背を向けて部屋を後にしようと歩み出した。 「ありがとうございます。」 少女は一言の礼を口にしつつ、目の前の作業に没頭している。 そんな教え子の姿を眺めつつ、クスリと笑みを零して戸を閉めるノリス。 室内には少女と1つの魔法瓶だけが残された。  
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