ナミの父親

6/6
前へ
/147ページ
次へ
「そんな………。」 俺はナミに微笑し、ナミん家を後にした。 「ひどいわお父さん!」 「お前のためにしたことだ!お前はまだいい人に出会えるチャンスはある、彼とは、別れなさい。」 「お父さんのバカ!」 ナミは自分の部屋に飛込んだ。 「くぅ…………。」 ナミは泣いた。 扉の向こうから、父親が話しかけている。 「全部お前のためにしたことだ。お前が心配だから、したことだ。どうしても、あの人と別れないのなら、この家から出ていきなさい。分かったな。」 ナミは、父親の、話を、聞く気にならなかった。 ただひたすらベッドで泣いた。 窓から、月の光が射した。
/147ページ

最初のコメントを投稿しよう!

163人が本棚に入れています
本棚に追加