修学旅行

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「で、見つかったの?その何かは?」 「見つかったよ。」 「どういう答え?」 「じいちゃんは、大和の大きな魂を俺に吹き込みたかったんだ………って。」 「ふーん。そっか。」 そのとき、ナミはいきなり俺の手を握った。 マ、マジかよ………。 「お、おい。」 俺のびっくり顔をきにせず、ナミはギュッと握った。 このまま、抱き締めてぇ……。 だがそれは無理だ。 好きでもないのにいきなり抱きつかれちゃ、逆効果だと思う。 手を握ってくれたのは、ただ頑張って!みたいな気持ちで握ってくれただけかもしれない。 でも、そんなことどうでもいい。手を握ってくれただけで充分だ。 俺も、ナミの手をギュッと握った。
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