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「ゴメンじゃないですよ、本当に。」 昨夜、買い物を終えた二人はコンビニから帰宅している途中、奏の高校時代の友人が仕事の都合で 東京に来ていた。 会う機会が滅多にないため、 居酒屋で一杯やることに。 酒豪な奏に対し、下戸な澄は飲み会に出席せず、先に帰ろうとしたが 「カメラマンは撮るだけじゃなく人付合いも大事。」と奏に言われ、彼女はやむを得ず閉店間際まで酒を酌み交わした結果、 澄は二日酔いの朝を迎えたのだ。 「それで、このザマですよ。 て言うか、見ず知らずの人達と酒を飲まなきゃならないんですか。あー気持ち悪い…。」 澄が愚痴を言うのも無理はなかった。しかし奏は、 「なに言ってんの。これぐらい 慣れなきゃ、この仕事やってけないよ。」 と愚痴り出す澄に軽くたしなめた。 「はい、これ飲んでシャキっとしなさんな。あと二十分で出るから支度しな。」テーブルの上に置いてある栄養ドリンクを飲むよう奏はすすめた。 「はーい、承知しました。」 だるい口調で返事をした後澄は、開封した栄養ドリンクを飲もうとするが、漢方の独特の匂いが鼻に効いたのか一瞬苦い表情をした 「うぇっ…!」
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