死神の世界

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気付けば真っ白な世界にいた  上を見ても   下を見ても   右を見ても   左を見ても   「なんだ…ここは…どこなんだ…?」   男が一人呟いた 身長は175cmくらいの細身 20歳過ぎにも見えるが少年時代が残っていて20歳より3つ下にも見える 本人はそこにコンプレックスを持っているかもしれない   「夢を見てる訳でもなさそうだな…どうしようか…?」   意味もなく一人呟いた彼はとりあえず前に歩いてみた だが一面真っ白な世界 遠近感が分からなくなり自分が前に進んでいるのかすら疑わしくなる 当然、彼も次第に自分の感覚に違和感を感じ始めたその時       遠くに…この空間に全く似合わないアンティークなテーブルと椅子と…人影らしき物が見えた   「なんだアレ…?と…とにかく行ってみよう」   彼は先程より幾分か元気な足取りで歩き…異空間な雰囲気を出すテーブルと椅子のある場所へ着いた   テーブルの上には飲んだ事のなさそうな高級そうな匂いがする紅茶が二つ置いてあり、椅子には……       「……骸骨?」     黒いマントに黒いフードを被り、怪しさ満点な上に子供が付けるような怖さ全くのゼロな骸骨の面を被った…   「…仮装パーティー?」   「なんでやねん!!失礼な!!」   喋った事にびっくりして思わず彼はのけ反ってしまった   「全く…最近の若者はこれだから…礼儀を知らないね」   意外とご立腹のようだが面を付けているのでイマイチ怒ってるように見えない なにより面がおもちゃみたいで本当に怒ってるかさえ分からない   「仮装パーティーでなければ…なんでそんな格好をしている?死神みたいだぞ?」   「え?死神そのものですよ?何を今更?」   …彼は言葉を失った   「ここは死神の間 で、私は死神長だ よろしく」   「いやもぅ話が飛びすぎで把握出来ません」   彼はとりあえず自分の本音を言った   「意味が分からない?…全く理解されないのが1番めんどくさいな…ゆとり教育とかするから無駄に馬鹿な奴が出来るんだ…ぶつぶつ」     「丸聞こえの筒抜け!!言うならこっそり!!とりあえず説明して下さい!!」         …本当にこの人(?)が長で死神世界はいいのか?
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