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「わが呼びかけに応え、疾く来たれ。神将、迅雷」
鈴のように可愛いらしい、しかし良く通る声が辺りに響いた。
その瞬間、爆音と光が辺りに充満する。
「美琴」
男は、嫌な予感に胸を支配されている。それは言い知れぬ不安。
男は目も開けられない程眩しい光の中、手で顔を庇いながら目を開けた。
そしてそこに光の中に現れた青年の姿を見つける。
その青年の黒い髪は肩まで伸び、さらさらと風に揺らされていた。
そしてゆっくりと開く瞳は黄金色で、周りに満ちた光を反射してきらきらと輝いているようである。
その目の際には赤い化粧が施され、額、両頬には赤い三角模様の刺青があった。
「やめろ、美琴」
その青年を目にした男は大声で叫ぶが、周りの爆音や風で声はかき消されてしまう。
そして言い知れぬ不安は、ますます男の体を支配していった。
黒髪の青年は少年に対し、お辞儀をして見せる。しかも勝気な笑みをその顔に浮かべていた。
それに少年は頷くと指を組み、札を胸の前で翳す。
そして目を瞑り、何かしら言葉を呟くとカッと瞳を開けた。
「雷霆招来」
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