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するとミゼルオーラは、戸惑っているような表情でリュミレスを見つめた。
「ごめんなさい。ミゼルオーラ様の表情が、可愛らしくて。思わずからかってみたくなったの」
その言葉にミゼルオーラの顔が、ますます紅くなっていく。
するとリュミレスはふと笑うのを止め、真剣な眼差しをミゼルオーラへ向けた。
「話が反れたわね、ごめんなさい。じゃ、話を聞かせてくれる?」
リュミレスは、かしこまった調子でミゼルオーラに話を促した。
ミゼルオーラは、突然の切り返しに戸惑いつつもこくりと頷く。
「信じていただけないかもしれないのですが……。夢を見たのです」
「夢?」
リュミレスは、とたんに訝しげな表情を顔に浮かべてしまった。
それを見て、一瞬のうちにミゼルオーラの顔も曇る。
「はい。……神様が夢に降りてきてくださったのです」
ミゼルオーラはリュミレスの顔色を窺いつつ、おそるおそる話を続けた。
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