ビスクドール

2/2
前へ
/52ページ
次へ
真夜中…ヒタヒタと走るのはメラニーだ。 『嬉しい!なんて素敵なの!』 でもママに見つからないようにしなくちゃ。 抱き抱えた"王女様"はとうとうメラニーのものになった。 家に帰るとまっすぐに自分の部屋に駆け込んだ。 そっと人形を抱き締めると、ほおずりした。 『………あなた、ガブリエラっていうのね』 人形が うなずく。 そして 目が ゆっくりとメラニーを捕らえた。 『イーーンーーゲーー?』 『インゲはママよ…』 メラニーは人形にキスをすると、ベッドの下に隠した。そして、赤黒く汚れたドレスを脱ぐと、それもベッドの下に押し込んだ。 下着姿のまま、無邪気なあくびをすると、メラニーは深い眠りについた…
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

131人が本棚に入れています
本棚に追加