窓辺の人形

動きだしたガブリエラ

事件から数日後、クノッペル邸にたびたびメラニーが訪れていた事で、警察が尋ねて来た。

『お嬢さんにお会いしたいのだが』

インゲは鍵をかけ、メラニーを部屋に閉じ込めていた。

『娘は具合が悪くてとても起きられそうにありませんの。』

『少しでいいんですがね…娘さんの足のサイズは？』

インゲは身震いして警官をにらみ付けた。

『あんな小さな子供に大人の男を殺せるとでも？』

二階からドアを激しくたたく音がする…

『おじょうさんですね？』

警官はインゲを押しやるとドアの前に立った。

『メラニーだね？出てお出で、少しお話しよう。』

『…………デラレナイ………アケテ…アケテ…』

インゲが叫んだ！
『メラニーの声じゃないわ！』

ガツン、ガツン、

ガツン、ガツン、ガツン

ガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツン

アーケーテー…………………………………
アアアアァァァァァ………………

『様子が変だ、奥さん部屋の鍵は？』

インゲは真っ青になったまま動けないでいる…

『ドアを突き破ろう』