インゲの思い出

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かつてクノッペル氏には家族があった。心身症の妻を思いやり、娘ガブリエラを愛する優しい父親だった。 カブリエラとは… 親友だった… インゲは事件のあった日を思い出していた… その日、ガブリエラは学校に来なかった。 インゲは親友が心配で、あの家を訪ねた。 呼び鈴を鳴らしても誰も出ない。扉には鍵がかかっていなかった。 『ガブリエラ…?』 インゲの声が家の中に響く。 (病気で寝ているのかもしれない…) そのまま二階に上がり、カブリエラの部屋に行こうとした… ドアの開いた部屋… 血に染まったベッド!
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