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真田真田、と記憶の中から顔を掘り出して、それを名前と一致させた。
確か先週の木曜日。
見たいテレビがあって早く帰りたかったのに、校門を出たところで突然付き合って下さい!と手を差し出して来た奴で、妙によく覚えている(決して彼の所為とは言わないが、その見たかったテレビを見逃した)
「あれはわたしを好きなんやなくて、彼女が欲しくてフリーな人を探した結果残ってたのがわたしやったんやって」
「何でそうなるかなぁ!」
「事実やからしゃあない」
チューとイチゴミルクを吸って、フラフラと八百屋に近寄った。
「おっちゃん、いちご1パック」
「毎度ぉ」
財布から出した小銭をシワシワの手に置いて、いちごが入った袋を受け取った。
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