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そのあと、彼女はおれが落ち着くまでついていてくれて、泣きはらしてぼんやりしているおれの顔を見て、「死んだサバの目」と、また笑った。
のちに、彼女はおれのことを“武藤君”と呼び続け、“しゅうちゃん”とは二度と呼ばなかった。
彼女は、素敵な人だった。
その彼女が、おれに決断をさせてくれたのだと思う。
おれは、きめた。
あの、彼女の問いに返事をしたときに、きめていた。
鬼ごっこは、もう、やめる。
一抜けして、それから。
それから、
終わり
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