世の中から消えた日

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猛は辺りを見回した。 夕闇が辺りを覆ってはいるが街の明かりが、周囲を照らしていた。 行き交う人々は足早に通り過ぎて行き、猛の存在を目に入れる人も居ない。 (あの人達はちゃんと帰る家があるんだろうなぁ…) そう考えていた猛の耳に、どこからかギターに合わせた歌声が聞こえて来た。 猛が視線を巡らした先に、一人の少女がギターを抱えバラードを歌っていた。 猛はその歌声に惹き付けられるように、その少女へと足を向けた…
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