STAGE‐2

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  ハルはポケットから銃を二丁取り出した。 フェイスとヴァイにそれぞれ手渡す。 「これを使うがよい。私が開発した最新兵器じゃ」 手の平に収まるほどの小型の銃だ。 「何だか頼りないなぁ。こんなんで大丈夫かよ」 文句を言うフェイスを無視して、イェンはハルに詰め寄った。 「長官、よろしいのですか?」 イェンの言葉には二つの意味がある。 一つは、犯罪者である彼らに銃を与えるということ。 二つ目は、特殊保安部の制約についてだ。 特殊保安部は表立った行動ができない。 そのため銃弾のような物的証拠が残ると、いささか困ることになるのだ。 そうなると発砲も簡単には許可できないし、銃弾の回収にも苦労することになる。 イェンが気にしているのは、その点だった。 「何も心配いらんぞ。その銃から弾は出ないからの」 「じゃあ何か? ビームでも出てくんのか?」 フェイスが銃口を覗き込む。 「水じゃよ」
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