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[12月11日]
その日は俺、阿部隆也の誕生日だ。
別に祝ってもらおうと思って言ってんじゃない。
でも、やっぱりあいつにはちょっと祝ってほしかったり…。
三「あ、アベくん!」
いつもなら俺が話しかけないと喋らない三橋が今日は珍しく話しかけて来た。
阿「どうした?」
平然と振り返るが内心浮かれている。
三「あの、えと…き 今日、暇?」
阿「あ?あぁ、暇だけど。」
オドオドしながら話す三橋。
何故か顔も少し紅いな。
三「その、よかった ら俺ん家、来ない?」
…は?
はぁぁぁあああっ!?
三「やっぱ、り 駄目…だよね。」
阿「い、いや!行く、行くよ!!💦」
一瞬思考が停止しちまった。
初めて三橋から誘われた。
三「じゃあ、部活終わったら、俺ん家き、来てね。」
満面の笑みを浮かべ走り去る三橋。
俺もまた浮かれて歩いて教室に戻る。
[都合上部活飛ばして三橋宅前―…]
俺は緊張で震える手でインターホンを押す。
『ガラ!』
すぐに玄関は開かれ、三橋がひょっこり顔を出した。
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