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第三章 夏の帰省
東京でのおれの暮らしは到ってシンプルで、仕事場と寮の往復だった。
休みの日は、街にでてみたり、パチンコ屋にいくぐらいのものだった。
唯一の楽しみは地元の友達や実家に電話をする事だ。
そんな東京での暮らしにもなれ、夏に連休を貰い地元に帰る事に。
はじめての帰省なので朝早くから目が覚め、飛行機にも乗り遅れることなく、地元へ。
そこからバスに乗り実家の近くまで。
バスを降りて実家の母に電話をしてみる。
母は早く家に帰って来なさい、と催促。
おれも早く家に帰って久しぶりに母に会いたくでバス亭からタクシーに乗った。あまりタクシーの運転手とは話さないのだが、なんだか、テンションが上がっていて東京から帰ってきた事や、母が待っている事を話をしていた。
運転手はやさしくおれの話に頷いていてくれていた。
そしてしばらくすると懐かしい家の前に着きタクシーを降りた。
玄関を開けると母が満面の笑みに涙を浮かべながら、おかえりとおれをやさしく迎えてくれた。
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