現実

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「…テレビ局の人?」 『あ、ああ!なんか俺モテるんだなあーっっ(笑)』 作り笑顔がバレバレ。   「明日も来るって言ってたよ?」 『まあ何度来ても変わんねーけどなー!』 「そっか…」 『あっれー?弘美ちゃん俺が事務所とか入ったらモテモテになるから嫉妬でしょー(笑)まあこんだけ格好よければモテるわなー』 「…かわいそうな奴ー!」 ふざけて笑ってはみるものの ちゃんと笑えてるかわからない 『うるせーっ!…でもな』 「ん?」 『ちょっと揺らいだ』   絶対に聞かないと思ってた 言葉だった。   「え…どうして?」 『なんつーか大きいことするのも悪くねーんじゃねーかってさ』 「そっか。…いいかもしれないよねっ!優樹の歌なら業界にも絶対に通用するし!!」   止めたい気持ちはいっぱいだった でも理由が見つからなかった。  
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