帰り道

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そしてわたしと先輩は 少し照れながら 手と手を繋いで歩いた しあわせって こんな風に感じるんだ・・ あったかい先輩の手・・・・・・・ ―ズキンッ―‐ 「―いっ―‐」 突然胸に痛みがくる 「音?!」 声にならない声を出して わたしはアスファルトに膝を落とした ・・・久しぶりの感覚 痛み・・・・ 先輩は心配そうに肩を握りしめる 「大丈夫か?」 ―そうだ先輩には、私の体のことなにも話してなかったんだ―‐ わたしは息を少し整えて肩に置いた手に触れた そして 「先輩・・大丈夫。ごめんなさい―‐」 そう言って なんとなく話しをそらしてしまったんだ 先輩の目が 母と重なる 心配して 見つめる瞳―‐ わたしの体の 命の心配をする いたかった―‐
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