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次の日
休みの日なのになんとなくいつもより早く目が覚めた
―今日はすごくいい天気
眠たい目をこすりながら頭に浮かんだことは
―水泳部ミニオイデ‐
藤中先輩の言葉だった
わたしは早々に着替えてまだやわらかい日差しのなか休みの学校に向かった。
だれもいないかもしれないのに・・・
―キィ―‐
・・・・だれもいないプール
キラキラひかる風のなびきだけがプールの水を揺らしていた
「きれい・・・」
プールなんてしばらく入ってない。
小学生以来だった。
わたしはそっと足を入れて水の感触に触れていた。
―キィ―‐
「あれ?水沢音?」
―え?―‐
そこには制服とは違ったTシャツをきた先輩が立っていた。
「おはようございます💦練習ですか?」
わたしはびっくりして当たり前のことを聞いた。「そうだょ。水沢は?」「あ―‐‐プールみたく・・・・なって」
先輩はよこにすわった。そして笑顔で
「そっか・・・・近くでみるって気持ちいいだろ?お前いつも遠くの日蔭でみててさみしそうだったから」
―先輩わたしのこと知ってた?‐
「またおいで、いつもこの時間練習してるから。お前の笑顔いいよ」
なんだか先輩の笑顔がとても眩しくて
胸のせつなさと
ズキンとする痛みが
・・・・した―‐‐
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